核軍縮への転換~広島サミット機に~
・山口代表ら首相に提言
・19日に被爆地・広島で開幕するG7広島サミットに向け、岸田文雄首相に対し、G7広島サミットを転機として世界が核軍縮・不拡散の潮流を取り戻すため、日本政府の強力な取り組みを求める提言を手渡した。
・岸田首相は「いずれも重要なポイントだ。努力していきたい」と応じた。
・ウクライナ侵略を続けるロシアが核の威嚇を強めるなど核使用の危険性がかつてないほど高まっていると危機感を表明。唯一の戦争被爆国である日本が「核兵器のない世界」に向け、より一層、具体的な行動を起こすべきだと訴えた。
具体的には、
①核保有5カ国(米ロ英仏中)が昨年1月に発表した「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならない」とする共同声明と、昨年11月の20カ国・地域(G20)首脳宣言に明記された「核兵器の使用や威嚇は許されない」との内容を広島サミットでも確認する。
②ロシアによる新戦略兵器削減条約(新START)の履行と後継条約協議の再開、中国による透明性を持った軍部管理体制構築に向け、率直な対話を呼び掛ける。
③各国の政治リーダーが平和記念資料館の見学や被爆者との対話を通じ、被爆の実相に触れられるよう最大限努力する。
④核実験が行われたカザフスタンなど世界の被爆地との連携を強化し、核使用に伴う非人道性や環境破壊の影響の検証、知見の発信を行う。
⑤核の使用や威嚇、拡散を防止するには、核兵器不拡散条約(NPT)の体制維持と強化が不可欠。非核保有国に核兵器の使用や威嚇をしない「消極的安全保障」に法的拘束力を持たせる重要性も訴えた。
⑥今年11月に開かれる核兵器禁止条約の第2回締約国会合に向けては、日本としてオブザーバーで参加し、核保有国と非保有国の「橋渡し」の役割を果たすよう主張。
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