2/26 予算委員会質疑 – 伊藤わたる衆議院議員

2/26 予算委員会質疑

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/ カテゴリー:ブログ / 作成者:伊藤わたる

本日のNHK中継をご覧いただいた皆様から沢山のメール等を頂き、本当に感謝です。ご指摘など、今後の糧にしていきます!

主な内容は、新型コロナウイルス対策、中小企業対策としてのトラック事業支援、防災減災対策など。

動画はこちらです→ https://youtu.be/Gnc5L4RQowA

予算委員会質疑

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉です。
 まず初めに、今般の新型コロナウイルスに起因する肺炎等でお亡くなりになられた方々に心から御冥福をお祈りを申し上げます。
 またさらに、早期収拾に向けまして現場で奔走をいただいている関係者の皆様、そして政府の取組に対して御協力をいただいております全ての国民の皆様にお礼を申し上げ、最も身近なところでは、まだまだ現場でマスクがない、消毒液が足りなくなってきているとか、そういったことを始め、政府におかれては着実に早期収拾に向けての取組をお願いをしたいと思います。
 それに関連して、まず初めに、PCR検査の実質的な迅速化の徹底について、これは稲津厚生労働副大臣に御質問をいたします。
 二月十七日の事務連絡において、PCR検査を医師の総合的判断で行うことができるようになっておりますけれども、実態として、迅速にPCR検査が行われていない例が見られております。肺炎など重症化を防ぐ意味で、検査を医師が必要と認める場合の基準を明確化、統一化すべき、これが一点目。
 もう一つは、PCR検査を待つ時間が長く、治療の開始がおくれるようなことがあってはなりません。民間による検査も、質を担保した上で拡大をして、体制の充実を早急に図るべきと考えます。
 そして、もう一点。最後に、このPCR検査の速やかな保険適用についてもお願いをしたいと思いますが、稲津厚労副大臣の答弁を求めます。

稲津副大臣 お答えをさせていただきます。
 各医療機関で新型コロナウイルス感染症の感染が疑われる方を診察した場合、当該患者について保健所に届出を出していただき、感染が疑われる方を早期に把握して検査につなげる、このようにしておりまして、御指摘のあった事務連絡につきましては、疑似症患者の定義に該当しない方であっても、症状や新型コロナウイルス感染症患者の接触歴の有無など医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルスと疑う者等についてはPCR検査を行うことを地方自治体に依頼したものでございます。
 PCR検査の要否の判断に当たっては、患者一人一人の個別の状況を踏まえた総合的な判断が必要であるため、統一的に基準をお示しすることは難しいと考えておりますが、検査が必要な患者が確実に検査を受けられるよう、引き続き検査体制の整備を進めてまいります。
 また、お尋ねの民間による検査につきましては、これまでも、国立感染研究所、検疫所だけでなく、地方衛生研究所、民間検査会社や大学などの協力を得ながら、一日三千件を上回る検査能力を維持、獲得してきたところであります。
 さらに、今後の患者の発生等に備えるため、全国の医学部附属病院や感染症指定医療機関、民間検査会社のうちPCR検査が可能な施設には、地方衛生研究所と同様の検査キットの配付を進めておりますが、加えて、二十日より民間検査会社に対しても同様に配付を進めております。
 なお、その上で、より迅速な検査とその活用方法についても検討してまいります。
 このように、PCR検査の体制整備を着実に進めているところではございますが、このPCR検査については、感染拡大の防止を目的とした公衆衛生施策として行政において実施することとなり、費用は公費負担でございます。
 しかし、今後、患者数が更に増加し、検査の主たる目的がおのおのの患者の診療に移っていく場合に備え、必要な作業を進め、御指摘の保険適用が必要となった場合にはすぐに対応できるよう準備してまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。
 ここ数日の報道等を拝見しておりますと、まだ、本人の希望としてはぜひ検査をしてほしい、しかし、なかなか受けられないといったケースが散見をされておりますので、今の取組、しっかり進めていただきたいと思います。
 もう一つ、新型コロナウイルス関連で、学校における出席停止や臨時休業に伴う学習面の支援について、これは文部科学大臣と、同じく稲津厚労副大臣に御質問をいたします。
 一つは、仮に学校の設置者が臨時休業等を行った場合に、児童生徒などの学習に著しいおくれが生じないよう、学習を補うために適切な措置をとるよう配慮を促していただきたいということ。もう一つは、各学年の課程の修了の認定等に当たっては、教育課程上の弾力的な対応が可能であることを周知徹底をしていただきたいということ。また、教員が休んだ場合に、教員の加配や学習指導員の配置など、児童生徒などの学びや生活を支えるといった学校に対する必要な支援を講じること。ここまでは文部科学大臣の答弁をお願いしたいと思います。
 そして、それに関連して、今、共働きの御家庭が多いので、共働きの親御さんが子供の監督のために仕事を休みやすいように事業主に配慮するよう呼びかけていただきたい。こちらは稲津厚労副大臣に。
 それぞれ答弁をお願いいたします。

萩生田国務大臣 お答えします。
 児童生徒等に新型コロナウイルス感染症が発症した場合の当面の間の学校の臨時休業及び出席停止の指示等に関する方針等については、各学校の設置者が円滑に判断する際の参考となるように、昨日、各都道府県教育委員会宛て事務連絡において周知をしたところです。
 議員御指摘の点は大変重要であると認識しており、その中で、まず、臨時休業や出席停止の指示等を行う場合においては、児童生徒が学習に著しいおくれが生じることのないよう、可能な限り、補充のための学習や家庭学習を適切に課す等の必要な措置を講じるなど配慮すること。また、児童生徒の各学年の課程の修了又は卒業の認定等に当たっては、弾力的に対処し、その進級、進学等に不利益が生じないよう配慮することをお示ししております。
 また、児童生徒への補充学習や教員を休ませる措置を講じた場合に、授業を代替して行う教員の確保など、児童生徒の学びや生活を支えるための支援として、公立学校における教員や学習指導員の配置に必要な支援を各自治体の御要望を踏まえながら行ってまいりたいと思います。
 文部科学省としては、関係機関とも連携し、児童生徒等の学習活動への影響を最小限に抑えられるよう、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

稲津副大臣 お答えをいたします。
 臨時休業となった学校等では、議員御指摘のとおり、児童の保護者は子供と一緒にいることが必要になるものと思われます。
 このために、労使で十分話合いを行っていただき、年次有給休暇のほか、企業独自の休暇制度も含め、保護者である労働者が安心して休暇をとれる、そうした環境を整えていただくことが重要だと考えております。
 厚生労働省としては、経済団体を通じて事業主に要請するほか、都道府県労働局を含め、あらゆる機会を通じて事業主に働きかけを行ってまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。
 あと、学校関係につきましては、受験生への配慮もぜひともお願いをしたいと、これは御要望申し上げておきたいと思います。
 いま一つは、聴覚障害者の方への情報発信、これの体制整備についてお願いをしておきたいと思います。
 患者数や感染者数の増大に伴いまして、厚生労働大臣の記者会見も大変ふえております。手話言語通訳の付与が現在ありませんので、聴覚障害者にはその内容を理解することができておりません。厚労省のホームページを拝見しておりますと、記録が文字でアップされておりますが、記者会見の数日後であります。
 聴覚障害者の方も、聞こえる人と等しくリアルタイムの情報を得ることができるように、手話言語通訳者を配置するなどの体制整備、これもぜひお願いしたいと思いますが、稲津厚労副大臣、お願いいたします。

稲津副大臣 お答えいたします。
 感染症から自分の身を守るために、正確な情報を収集することは大変重要なことでございます。このために、厚生労働省を始め関係省庁や国立感染研究所では、国民の皆様に必要で正確な情報を周知するため、新型コロナウイルスに関する基本情報や感染予防策、患者の発生状況などの情報について、それぞれのホームページなどを通じて周知をしているところでございます。
 また、厚生労働省内にコールセンターを設置をいたしまして、週末や祝日を含め、国民の皆様からの問合せに対応しております。これに加えて、新型コロナウイルスに関する記者会見の機会がふえている中で、聴覚障害者の方々にも最新の情報がお届けできるよう、ホームページ上に記者会見の発言内容を速やかに掲載するよう努めてまいります。
 一方で、御指摘の手話通訳士の配置については、記者会見が夜間、休日等を問わず行われているということを踏まえて、緊急に行われるものも多いことから、こうしたことから、確実に通訳士を手配できるかなど、体制面について十分な検討が必要でございます。
 ただ、いずれにいたしましても、新型コロナウイルスに関する記者会見の内容を聴覚障害者の方々が遅滞なく入手できるような改善を図っていく、このことは大変重要なことでございまして、このため、本日より、記者会見の冒頭の大臣発言について、ホームページに動画を掲載し、日本語と英語の字幕を表示できることとしたところでございます。
 議員の御指摘を踏まえて、必要な施策をしっかりとってまいります。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。
 大変、厚生労働省を中心に多忙をきわめていることはよく承知をしておりますので、でき得る限りの対応をお願いしたいと思います。
 今般の新型コロナウイルスによって、経済にも大変大きな影響があり、心配をいただいているところでございます。何といっても、何を行うにしても、経済が安定しているということは極めて重要でございます。
 この春から、中小企業へ対しましても、働き方改革が対象になって進んでまいります。これまで、現政権におきまして、賃金の引上げを伴う経済の好循環を生み出す上でも、取引の適正化、これは表裏一体とも言える重要事項として継続して取り組んでまいりました。
 その中で、きょうは、従来から取り組んでおることを一つお伺いをしたいと思います。
 まだまだ取引価格が適正な水準と言えない、この一つにトラック運送事業がございます。労働時間が全産業平均の約二割増し、一方で、賃金は全産業平均の一割から二割程度低い。そうした影響もありまして、現在、有効求人倍率は全産業平均の二倍程度となっております。
 言わずもがな、物流は経済活動の血流とも言えるもので、この事業環境の改善は待ったなしだと考えております。これまでにも、トラック事業の取引の適正化のために、標準貨物自動車運送約款の改正など、状況の改善に向けて取組を進めてきていただいております。
 二〇一八年の十二月に、与野党の垣根を越えまして、全会一致で貨物自動車運送事業法が議員立法で改正をされております。この改正の肝は、運賃の告示制度の導入であります。現在、鋭意策定中、こう聞いておりますが、ぜひ、この告示する運賃につきましては、少なくとも全産業平均と同等の待遇、これが可能となるような運賃設定を実現するための告示とするべきだ、こう考えておりますが、国土交通大臣の答弁をお願いいたします。

赤羽国務大臣 お答えさせていただきます。
 伊藤委員御指摘のように、トラック運送業は、経済活動において大変重要な産業であります。しかしながら、長年にわたりまして、適正な運賃が確保されてこなかった。その結果、御指摘のように、トラックドライバーの賃金水準は全産業の平均に比べて低く、また、長時間労働も相まちまして、深刻な人手不足の状況が続いております。これを放置すると、我が国にとって経済成長が大変危ぶまれるというふうに心配をしております。
 こうした中で、その業界の問題を改善するためには、荷主の皆さんの理解と協力が不可欠だという視点で、今お示しがありましたように、荷主とトラック業者の間の取引のガイドラインである標準運送約款の改正を平成二十九年に行いました。
 しかしながら、その実効性が不十分だということで、一昨年末に議員立法で貨物自動車運送事業法が改正をされ、荷主を所管する経済産業省、また農林水産省の関係省庁が連携をして荷主の皆さんに働きかけることができる、そうした役割が法律に位置づけられた。私は高く評価していいというふうに思っております。
 この改正法におきまして、今御指摘のように、国土交通大臣が望ましい適正な運賃水準を標準的な運賃として告示するということになっております。この標準的な運賃が実際の運賃に反映されることによりまして、トラックドライバーの皆さんの労働条件の改善がされ、そして、全産業の平均賃金と同等の待遇が実現することが大変重要だ、こう考えております。
 実は、本日、運輸審議会がございますが、その場で、私から、標準的な運賃の案を諮問する予定でございます。運輸審議会による審議を経まして、標準的な運賃が正式に告示された後には、荷主の皆さんに理解をされ、実際の取引に当たってこの運賃が尊重されるように、関係省庁と連携しながら荷主にも周知徹底をしたい、こう考えております。
 まさに物流なくして経済成長なしの精神で、経済の発展になくてはならないトラック運送業の持続的な発展と担い手不足の解消に全力で取り組んでまいります。
 以上でございます。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。
 今、告示運賃の運輸審への諮問ということを御答弁をいただきました。これは皆さん本当に待ち望んでいることでございますので、ぜひ、速やかな実現に向けて、引き続き取組をお願いしたいと思います。
 続いては、残り時間で、防災・減災、国土強靱化の取組について御質問したいと思います。
 時間が少なくなっておりますので、端的に質問いたします。
 災害が頻発をしていることは皆さんよく御存じのとおりでありますので、先日、地方公聴会で、私は福島県の郡山にも行ってまいりました。阿武隈水系の整備を始め、防災・減災、国土強靱化予算の確保、これは非常に強い要望が各地にございます。
 また、既に、土木学会においても、こうした防災・減災、国土強靱化のためのインフラ投資は、災害復旧の減少などトータルコストの低減につながることから、さらに災害発生による税収の減少を防ぐという試算が報告をされております。昨年の台風十九号でも、インフラ投資が災害を未然に防いだ事例は、荒川の遊水地、八ツ場ダムなど数多くございます。中長期的な視点に立てば、財政再建にも資する投資と私は言えると考えております。
 そこで、麻生財務大臣に御質問いたしますが、建設国債等を積極的に活用をして、令和三年度以降も、二年度までは、今、臨時特例の措置でやっていただいていますから、令和三年度以降も継続して必要な予算をきちんと確保して、防災・減災、国土強靱化のためのインフラ投資を更に強烈に進めていただきたいと思いますが、財務大臣の御答弁、お願いいたします。

麻生国務大臣 近年の災害から得られたいろいろな教訓があるんだと思いますけれども、平成三十年の十二月に国土強靱化基本計画というのを策定させていただいております。集中豪雨などの災害が相次いでいる、これは地域的にかなり分かれておるんですが、三カ年緊急対策等々を策定して実行するなどの取組をこれまで強化させてきていただいておりますが、過日成立させていただきました令和元年度補正予算でも、昨年の台風の十五号、十九号等々の被害を踏まえまして、いわゆる河道の掘削、それから堤防強化などの水害対策というのを中心にして、国土強靱化関係で一兆一千五百二十億円を確保させていただいておるところであります。
 いずれにいたしましても、今後、この国土強靱化基本計画に基づきまして、これは建設公債を適切に適用させていただきながら、必要な予算というものをきっちり確保した上で、災害に屈しない国土づくりというものをきちんと進めてまいらねばならぬと考えております。

伊藤(渉)委員 財務大臣の力強い御答弁をいただきましたので、またしっかり我々も取り組んでいきたいと思います。
 もう残り一分でございますので、お話だけさせていただいて、御答弁は結構ですので、終わりたいと思います。
 同じく防災、減災で一つ思っておりますことは、いわゆる首都直下型地震、これは大変高い確率で発生が予測をされておりまして、何といっても、東京を中心とした首都圏は、この国会ももちろん、首相官邸、霞が関などの国家の中枢機能が集積をしております。万が一のときにもこれが機能不全に陥らないように、体制を整えておく必要があります。
 実は私は、多分、国会議員では唯一、新幹線の運転免許を持っておりまして、運転していたこともありまして、東海道新幹線も実は、基本的に東京で指令していますが、いざとなると大阪でも指令ができるような仕組みになっております。よって、国家の中枢の司令塔機能も、いざというときは別の場所でも司令塔機能を発揮できるように、首都機能の二重化ということをぜひ進めていただきたい、このことをお願いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

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