予算委員会での質問を終えました – 伊藤わたる衆議院議員

予算委員会での質問を終えました

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/ カテゴリー:ブログ / 作成者:伊藤わたる

こんにちは。

本日午前中、予算委員会にて質問。風疹対策、消費税関連、外国人材の活躍等について議論しました。

短い時間でしたが、風疹対策は前向きに検討が進むと確信しています。

みなさん、激励のメッセージなどありがとうございました!

予算委員会での質問を終えました

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉でございます。
 続いて、私は、まず冒頭は、国民生活の身近なところから一問御質問をさせていただきたいと思います。
 といいますのも、報道等でも取り上げられておりますけれども、本年に入りまして、風疹患者数が、厚生労働省の調査による十一月十四日時点の暫定値で二千人を超え、二千三十二人というところまで広がっておりまして、感染の拡大が心配をされております。
 先日、我が党の代表の山口から政府に対しまして、対策を更に強化すべき、首相が編成を指示した二〇一八年度第二次補正予算案に対策費を盛り込み、全国的な感染防止策を総合的につくってもらいたいとお願いをさせていただいたところでございます。
 特にこの風疹で我々が心配しておりますのは、妊娠初期の方が感染をいたしますとその影響が胎児に及ぶ可能性がある、この点でございます。ぜひとも、予防接種を受けやすくし、抗体保有者をふやす取組を強化していただきたい。
 私、昨日、三重県の桑名市におりましたけれども、そこでも、たまたま間もなく結婚をされる女性とお話をする機会がございまして、その方もやはりこのことを大変心配されておりまして、予防接種を受けに行く、こういうことをおっしゃっておられました。
 現状は、各自治体による抗体検査、予防接種費用等に対する助成制度に対して対象や額のばらつきがありまして、また、周知徹底が課題だと考えております。
 そこで、ぜひ、根本厚生労働大臣には、この風疹予防接種を予防接種法にまず位置づけて、その上で、第二次補正予算の編成に当たっては助成対象者の拡大などを検討していただき、各自治体のばらばらの取組に対しては厚生労働省が統一的なガイドラインを示し、それに沿った予算措置を考えていただきたい、このことをまず冒頭、根本厚生労働大臣にお願いを申し上げます。

根本国務大臣 伊藤委員今御指摘のように、ことし七月以降、委員御出身の愛知を含め、風疹の患者数が増加している地域があって、厚生労働省として既に対応を進めております。
 委員お話がありましたように、妊娠中の女性が感染すると目や耳などに障害を持つ先天性風疹症候群の子供が生まれる可能性があり、それを防ぐ必要があります。
 現在、患者の増加数が多い愛知県を含む五都県を中心に、ワクチンの供給量をふやす、こういうことを通じて、妊娠を希望する女性などが抗体検査や予防接種を受けやすくする環境整備を行っております。
 また、風疹患者の状況を見ますと、三十代から五十代の男性の患者が全体の三分の二を占めております。これは、この年代の男性は、公的に予防接種を受ける機会がなかった三十九歳から五十六歳の男性、この抗体保有率が約八〇%、他の世代に比べて低いことが一因であると指摘されております。この点については、WHOでは、風疹の感染拡大を防ぐためには八五%以上の方が抗体を十分に保有していることが必要である、こうされております。
 今後のさらなる対応、対策として、厚生労働省では、WHOの考え方を踏まえ、このような年齢の男性の抗体保有率を上げ、風疹にかかりにくい人をふやすための全国的な対策について、審議会、有識者の御意見を伺いながら、早急に取りまとめたいと思っております。
 今、委員から御提案がありました。一つは、現在行っている抗体検査に対する補助事業の対象範囲の拡大や、予防接種法上の位置づけも含めた風疹の予防接種の推進方策。さらに、働いている方が抗体検査や予防接種が受けやすくなるよう、事業者団体との連携を更に徹底する。それから、ばらつきという話がありました。これも、自治体の取組に対するガイドラインを国が主導して示す。要は、委員もおっしゃられた総合的な取組対策を今検討しておりまして、スピード感を持ってしっかりと取り組んでいきたいと思います。

伊藤(渉)委員 大臣、正確に御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 ポイントは、やはり、風疹について予防接種法に位置づけて対策をする、これは極めて重要だと思いますので、ぜひスピード感を持って御対応いただきたいと思います。
 続きまして、麻生副総理・財務大臣に消費税の関連で御質問申し上げたいと思います。
 もう御存じのとおり、明年十月、消費税率一〇%への引上げは、急速な少子高齢化に伴って増大する社会保障費の安定財源を確保するとともに、増収分を幼児教育の無償化といった子育て支援にも活用することで、全世代型の社会保障制度を確立するために必要不可欠であります。
 また、加えて、年金生活者への支援給付金の支給や介護保険料のさらなる軽減といった社会保障の充実策を行うことにもなっておりまして、全ての国民の皆様が心の底から安心できる社会保障制度の実現へ、確実に実行していかなければならないと考えております。
 こうしたことをるる取りまとめさせていただきまして、去る十一月十六日に、総理宛て、菅官房長官に申入れをさせていただいたところでございます。
 この中では、軽減税率制度の円滑な実施、需要の平準化策としてのプレミアムつき商品券、住宅、自動車の購入支援、中小小売事業、商店街の活性化策、下請企業の転嫁対策強化など提言をさせていただいておりますが、きょうは、この中で、価格の表示方式の特例について特段のお願いをしておきたいと思います。
 価格の表示につきましては、御存じのとおり、現在、税込み価格を表示する総額表示、いわゆる内税表示方式が義務となっております。一方で、転嫁対策の一環として、二〇二一年三月末までの間は、一定の誤認防止措置を講じれば、税抜き価格表示、いわゆる外税表示方式が特例として認められているところです。
 これについて、長年、税抜き価格表示、外税表示を続けてきたスーパー等の事業者の皆様からは、この総額表示に切りかわるだけで消費者に大きな値上げ感を与えて、売上げの減少につながるのではないかと、大変心配の声が上がっております。
 こうした事業者の声も含めて、価格の表示方式の特例期間の延長あるいは恒久化、これは、消費税は国民の皆さんに消費していただいて初めて入る税なので、消費が減退しないように手を打つということが極めて重要だと考えますと、この特例期間の延長、恒久化、これはぜひとも検討に値すると考えておりますけれども、麻生財務大臣の御答弁をお願いします。

麻生国務大臣 これは、消費税が最初に導入されたときからの思い出があるんですけれども、ビールが一番そのとき話題になったと思いますが、ビールが仮に外税表示になっていたら、飲む人がいるだろうか。半分が税金ですから。そういった意味で、冗談じゃないですということが、その当時、随分話題になったのが最初のころです。
 それ以来この問題はずっと続いている話なんですが、消費税を含めたいわゆる総額表示方式にするというのは、これは原則ということになっていますが、今御指摘がありましたように、転嫁対策の一環として、誤認防止措置を講じていればいわゆる総額表示を必要としないという例外を今特例的に設けさせていただいているんですが、これが、二〇二一年三月までに、この一年半後ということですが、消費税一〇%に引き上げさせていただいてから一年半後ということになりますが、期限としておりますが、その取扱いについての今お話だと思いますので。
 これは消費者利便の観点とかいろいろなことを勘案して、転嫁の状況等々を踏まえつつ、これはちょっとその状況を見て引き続き検討させていただくことになっております。

伊藤(渉)委員 大臣、ありがとうございます。
 ぎりぎりの前向きな御答弁をいただいた、こう理解させてもらいます。(発言する者あり)

野田委員長 御静粛にお願いします。

伊藤(渉)委員 続いて、今最も国会で議論をされております外国人受入れの拡大について、御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、法務委員会、連日大変熱心に御議論をいただいておりまして、この中で、幾つかの論点、整理をされてきていると思います。
 改めて紹介をさせていただきますけれども、今回の制度は、生産性向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお労働力が不足をする分野に限り、新しい在留資格を設けることとし、来年四月から制度をスタートさせることを目指す議論が行われている。
 また、今回の受入れ制度は、永住を目的として受け入れるものではなく、深刻な人手不足の状況に対応するため、現行の専門的、技術的分野における外国人材の受入れ制度を拡充し、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人材を受け入れようとするものである。
 るる論点整理がなされている中で、今、一つ大きくクローズアップをされているのがいわゆる技能実習生の失踪のことですけれども、これも先週の法務委員会で我が党の浜地議員が質問をしておりまして、その中で、まず一つは、技能実習制度の連携で行われている建設業界の外国人建設就労者受入事業、これは移行の割合が三割から四割と言われていますけれども、その中で、失踪者が、二千九百八十三名に対して三十五名、一%程度ということも明らかにしていただきました。
 また、技能実習制度は、昨年十一月から改正を施した上で再施行されておりまして、本年六月には海外からも評価を受けているということも明らかになりました。
 また、失踪者の発生率は、平成二十九年度で約二%、そして本年、まだ途中ですけれども約一%、一・三%という答弁だったと思いますけれども、割合は着実に低下をしておりまして、もちろん、まだまだなすべきことはありますけれども、制度としての論点は整理をされてきていると、私は法務委員会でのやりとりを聞いていて認識をいたしました。
 その上で、もう一つ、この制度を入れる上で大事な観点は、日本人側の意識改革だと私は思っています。
 実は、愛知県の豊橋市に、大きな、岩田団地という団地がございまして、愛知県中部は物づくりの集積地ですので、もともと海外の方が多い。この団地は、実は十六棟、六百世帯から成る団地なんですね。階段ごとに十世帯から成る組がありまして、組長がその組のまとめ役を担うんですけれども、六十七組ある組の中で、何と四十組が外国人が組長をやっていますという団地があるんですね。
 長年、自治会の取組は、これは愛知県からも多文化共生の表彰を受けています。こういう話、自治会の役員の方の話も紹介させてもらうと、例えば、最初は回覧板一つとっても、外国人から意味がわからないと苦情がありました、でも、それは当然です、日本語が理解できない人もいるし、お国には回覧板の文化はありません、ごみの仕分も日本独自ですからと。こういうことが現場で一つ一つ丁寧に対応されているというのが実態なんです。
 その中で、例えば、これは毎月、組長会議ということも行われておりまして、それぞれの通訳も加わって率直な意見交換が行われて、加えて、海外の、外国人の方にとって大きな支えとなっているのは、何でも気軽に相談できる集会所の存在。これは午後七時から午後九時まで、団地の真ん中にある集会所で、自治会役員が常駐して、生活上の悩みや相談を受けている。これはぜひ参考にしていただきたい、政府がつくる仕組みにおいても。
 こういったことを踏まえると、例えば、日本国際交流センターの毛受氏はこうやって言っています。日本人の心構えとして最も重要なのは対等性である、相手を一人の人間として見るという基本的なマナーが求められると言っています。
 今回の法改正は、海外の方を単なる労働力、ひいては他人と見るのか、それとも、地域をともに担う一人の人間と見るのか、我々日本人側の意識が問われている。そのことを強く認識をする必要があると思っております。
 また一方で、ある造船の現場でお話をお伺いすると、造船の現場の方はこうやって言っていました。日本人には、外国人を働かせてあげているという思いがあったのだと思います、この意識を改めることが大切だと感じましたと。
 つまり、私が言いたいのは、現場は進んでいるんです。早く制度を整備してあげなかったら現場が困るということを大臣はよく理解をして、この議論に参加をしていただきたいと思います。
 そういう意味で、技能実習制度を含めて、海外の方に我が国で活躍をいただくという方向性は着実に日本社会に定着しつつありまして、外国人の方を安価な労働力などとしか見ない古い意識の経営者は淘汰されていくと私は確信をいたします。
 その上で、法務大臣にお伺いをいたしますけれども、本制度の細部にわたって点検をし、我が国の人手不足を補うという経済的な側面はもとより、一人の人間として日本に来た、日本を選んだ海外の方々に日本を好きになってもらって、外国人受入れを通して国際貢献につなげていく、そうした心のこもった制度の実現に向けてぜひ引き続き努力をしていただきたいと思いますが、答弁を求めます。

山下国務大臣 お答えいたします。
 伊藤先生の御地元の本当にすばらしい取組も御紹介いただきまして、しっかりと参考にさせていただきたいというふうに考えております。
 御指摘のとおり、今回の入管法改正案は、我が国の喫緊の課題である深刻な人手不足に対応するためのものでございます。しかしながら、やはり、委員御指摘のとおり、文化の異なる外国人の方々との共生について更に環境を整えていくいい機会だと思います。人手不足のところにも来てもらって助けてもらうという部分もありますので、その中でしっかりと見ていく。
 そして、大切なことは、それぞれの国の文化を互いに理解し合い、尊重することであり、法務省では、そのような観点も踏まえつつ、現在、外国人の受入れ環境の整備について、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の年内取りまとめに向けて作業を加速化させているところでございます。
 法務省としては、これまでも、技能実習やそのほかの在留資格による外国人の受入れを通じて国際貢献につながろうというふうなことで考えておったわけでございますけれども、今回の受入れ制度においても、我が国だけでなく、外国人材の母国の経済発展にもつながるよう、お互いに裨益する形で運用されていくということが重要であると考えておりまして、外国人の方を単なる労働者としてではなくて、我が国で働き、学び、そして生活する一員として迎え入れるための適正な受入れ環境を関係省庁ともしっかりと協議しながら準備していく。そして、そのために、この外国人の受入れ・共生のための総合的対応策の取りまとめ、しっかりやってまいりたいというふうに考えております。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いします。
 もう間もなく時間ですので、総理にも御質問したかったんですが、お願いだけ申し上げて終わりたいと思います。
 米国がリーダーシップを発揮してつくり上げてきたグローバル経済の中で、一国だけの繁栄を目指すことはもう不可能な時代だと思っております。その中にあって、そのアメリカが、アメリカ・ファーストの名のもとに、中国との貿易摩擦を始め、これまでと異なる価値観で行動しているように拝見をいたします。
 総理におかれましては、アメリカ、EUのみならず、対中国、そして、きょうも出ていた、これからも出るであろうロシア、オーストラリア、インド、外交における日本の振る舞いがますます重みを増している、こう思いますので、ぜひとも、全体を、まさに地球儀を俯瞰する外交、総理には全力で取り組んでいただきたい、こう申し上げて私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

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