何のため、誰のための政治なのか・・・
平成17年度補正予算の審議が大詰めをむかえた1月30日、米国産牛肉の問題で国会審議がストップする事態が起こりました。
政府が確約したはずの米国産牛肉の輸入再開前に行う現地調査が、実際は輸入再開後に調査していたことが明らかになり、さらに中川昭一農水大臣の答弁が二転三転したことも重なって審議が断続的に中断。結局夜の11時半過ぎまで予算委員会が行われました。
私は新人議員として、この混乱した審議を最後まで固唾を呑んで見守っていましたが、その成り行きを見るにつけ、首をかしげることが何度かありました。答弁書と異なる事態がなぜおこったのか、またその事実を国会へ報告しなかったのはなぜか、このことに対する中川大臣の認識がずさんな上に、大臣が答弁するたびに違う内容が飛び出して国会がさらに混乱。結局3時間以上も審議を中断した挙句、政府統一見解を出して収集を図るという、お粗末としか言いようのない対応に正直唖然としてしまいました。
どんな理由であれ、政府が国会へ報告しなかったことは問題で、これでは内閣が国会を軽く見ているといわれても仕方がありません。巨大与党に支えられた政府に、おごりや気の緩みがなかったのかどうか、この際真摯に反省していただきたいと思うのです。
ただ、この問題にかこつけて審議拒否に踏み切った民主党もみっともないものでした。「審議拒否だ!大臣辞任だ!」と、騒ぎ立てているその姿に、「一体何のための国会なのだろう?」と思わずにいられませんでした。結局騒いだだけで終わってしまった民主党。「政権担当能力なんてあるんだろうか?」「大切なのは、今後どのように安全を担保するのかという建設的な議論ではないのか?」と、本当に情けなくなってきました。
すべては「何のため」「誰のため」なのかという一点を、政治家一人ひとりがどのようにとらえているのか、ということに尽きると思います。真に「民衆の幸福のため」「安心、安全のために」との不動の哲学を根本に、謙虚に襟を正して負託にこたえていかなければ、国民の信頼を得ることなど到底できないと感じました。
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