エアコン購入費を助成/名古屋市 – 伊藤わたる衆議院議員

エアコン購入費を助成/名古屋市

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2021/06/22 公明新聞転載

今夏の気温は全国的に平年並か、やや高いと予想されている。猛暑を乗り切るにはエアコンの使用が欠かせない。名古屋市は、熱中症から高齢者の命を守ろうと、市民税非課税世帯などに属する65歳以上の人を対象に、エアコン購入・設置費を助成している。国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用する。

東京都監察医務院によると昨年、熱中症により屋内で死亡した人(23区内)は、約35%がエアコンがなく、約12%は故障していた。名古屋市では昨年6~8月、熱中症またはその疑いで1026人が救急搬送され、そのうち約6割が65歳以上だった。コロナ禍に伴う外出自粛で在宅時間が増えていることもあり、市は低所得世帯の高齢者を対象にエアコン設置費用を補助することにした。

■低所得の高齢者が対象

対象は、市民税非課税世帯、生活保護受給世帯、中国残留邦人等支援給付を受けている世帯に属する65歳以上(来年3月末時点)の人。エアコンを所有していない(故障で使用不可の場合も含む)ことが条件。7万1000円を上限に、エアコン購入費、設置工事費、修理費を助成する。助成は1世帯1回限りで、9月末日まで受け付けている。

助成金を受けるには、事前に市への申請が必要。助成額を差し引いた金額を購入時に払う受領委任払い方式か、購入後に助成金を受け取る償還払い方式を選ぶ。

■コロナ対応の交付金活用

公明党名古屋市議団(田辺雄一団長)の各議員は、エアコン設置費の補助を求める声を多く聴いてきた。昨年9月定例会の代表質問で近藤和博市議が、自宅で熱中症になる人が増えていることを述べ「特に注意が必要な高齢者世帯への対策として、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、エアコン設置費を助成してはどうか」と提案。市は「エアコンを所有しない高齢者への購入費助成を検討する」と答えていた。

守山区の市営住宅で1人暮らしをしている中尾詔一さん(79)は、助成を受けて6月初旬にエアコンを設置した。毎年夏は扇風機で暑さをしのいでいたが、昨年、自宅で熱中症に。2カ月の入院を余儀なくされた。詔一さんの長女は「次の夏は父の命が危ない」と危機感を募らせ、金庭宜雄市議に「エアコンの購入を支援してもらえないか」と相談。同市議から近藤市議へその声が届けられていた。

助成制度を知った長女は、さっそく家電量販店でエアコンを購入。設置工事費込みの約6万円で、自己負担はない。詔一さんは「夏は暑くて、寝ても2時間ごとに目が覚めてしまっていた。エアコンを付けてから、朝までぐっすり眠れる。今年は快適に過ごせそう」と大喜び。長女は「暑さが本格化する前に買えて、とても安心しています。助成制度は本当にありがたいです」と話していた。

エアコン購入費を助成/名古屋市
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