議院運営委員会で質疑
伊藤(渉)委員 早速御質問に入らせていただきたいと思います。
先ほどの所信、そしてこれまでの質疑を聞かせていただいて、まず一つ目は、先ほど松本議員の質問とも関連をしますけれども、経済性と有効性についての評価ということについて少しお伺いをしたいと思います。
公的事業というのは、どのような事業にも大なり小なりニーズはあると思うんですね。そのニーズがある中で経済性や有効性を評価するということの難しさがずっとあると、予算の審議などを聞いていても考えておりました。
というのも、民間の事業であれば、やはり利潤を追求するというわかりやすい物差しがありますけれども、そうではない事業だからこそ公的機関が担っているわけで、その事業における経済性と有効性の評価というのはなかなか難問だな、こう思いながら予算審議等にも加わってきたわけです。
まず最初は、この公的事業の経済性や有効性の評価において参考人が心がけていること、また、一つの指標にしていること等あれば、ぜひ御紹介をいただきたいと思います。
森田参考人 御質問ありがとうございます。
確かに、民間企業の場合の尺度のような明確な尺度がいわゆる公的機関にはないというのは御指摘のとおりかというふうに思います。
ただ、実際には、いろいろなニーズがある、多かれ少なかれある、とは申せ、その施策、事業を実施するに当たっては、何のためにそれをやるんですかという一義的な、重要な目的というものがあると思うんですね。昨今の政策評価、行政評価でありますとかそういうような形で、それをできるだけ明確にし、できればそれを定量化、指標化して施策の進行の進捗管理をしていきましょうというのは、政府でも進んでいる動きだと思うんですね。
ですから、我々が経済性、こうした有効性といったところには、まずは一義的に、どのような目的を設定されてやっておられるのか、その目的が達成できているのかどうか、そういう観点で見ていくということが重要なのかなというふうに思います。
ですから、事業がまず実施されていて、その目的が達成できているのか、そちらの方から、まあ下から上というんですか、見ていくということが非常に重要だというふうに考えております。
伊藤(渉)委員 ありがとうございます。全く同感でございます。
そういう意味でいくと、政府も、各事業ごとにレビューシートみたいなものをつくって、さまざまな取組の改善は行ってきているように私も感じております。
その上で、次に、決算結果の予算への反映という観点で少しお聞きしたいと思います。
国の各事業を見ておりますと、今のお話とも関連してきますけれども、予算の確保ということについての各府省の関心の強さに比べまして、決算、あるいはまたその事業の執行状況、また特に、今言われたとおりで、その執行されている中身、その目標がどうなったのか、こういうことについてはまだまだ関心が低い、これは我々も含めて改めていかなければならないと思っておるわけです。
そういう意味では、会計検査院においては、国民的関心の高い事業、例えば今ですと、介護や保育、あるいは幼稚園における、そこで働く皆さんの処遇の改善、かなり予算をつけてきておりますけれども、現場に行くと、全ての方が喜んでいるわけではない現場にも遭遇することなどがありまして、こういった、最終的に確保された予算がどのように現場で執行されるに至っているか、ぜひこうした観点も大切にして、国会に対しての報告もお願いをしたいなと、常々会計検査院の報告書を見ながら思っておりましたけれども、参考人のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
森田参考人 御質問ありがとうございます。
まさに私もそのように考えております。やはり決算というのが、我々のまずは第一義的にといいますか、しっかり見ていく対象でございますので、今御指摘いただきましたような方向で今後ともしっかりと努めてまいりたいというふうに思っております。
伊藤(渉)委員 時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。