児童虐待防止に全力 – 伊藤わたる

児童虐待防止に全力

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第165回臨時国会も残すところ僅かとなって参りました。今国会では、国土交通・法務等の各委員会への所属に加えて、児童虐待防止対策プロジェクトチーム(以下PT)の座長として活動の場を与えていただき、福島豊衆議院議員に顧問として御助言を賜りながら、未来に輝く子どもたちの笑顔を取り戻すために、全力で走りぬいております。

《現状と課題》

H17年度の児童虐待相談対応件数は約3万4千件。この数は年々増加傾向にあります。ただし、この数字は、虐待が増加しているということもさることながら、わが党の富田茂之衆議院議員が中心となって取組んだH16年度の児童虐待防止法の改正によって、虐待の発見率が向上している要素も含まれると考えられます。

皆さんの記憶に新しいのは京都の長岡京市で発生した虐待による児童の死亡事件ではないでしょうか。児童相談所が虐待発見の通報を何度も受けていたにもかかわらず、子供の生命を守ることができなかったというあまりにも悲しいニュースでした。

PTでは現場第一との観点から、現行制度において虐待通報を受ける市町村の現場担当者との意見交換、児童相談所の視察、学識経験者の方々からの意見聴取を重ねていきました。

その中で見えてきたのは、自治体や児童相談所などの体制の不十分さでした。特に町村にいたっては常勤1名に非常勤2名、なおかつ常勤者も何らかの兼務を担っているといった具合で、虐待通報や相談に十分に対応できていない事情を抱えていることが分かってきました。

また虐待通報を受けた後、必要であれば一時的に子供たちを保護する一時保護所という施設がありますが、実情としては定員超過をしているところが多く、虐待を受けている子どもたちを保護したくても出来ないという深刻な問題を抱えていることもわかってきました。

さらに、一時保護後も個々の事情によって望まずして養護施設での生活を余儀なくされる子供たちは、現実的には大学進学等をあきらめなければならないという、保護後の子供たちの将来に対する問題も明らかになって参りました。

《今後の取組み》

まずこうした体制の不十分さ等を解消するため、H18年度補正及びH19年度予算において格段の配慮を行うよう、PTとして関係省庁に申入れを行って参ります。また、次期通常国会ではここまでの調査により見えてきた法律上の検討事項を、法改正も視野に入れながら党内さらには超党派で議論していくこととなります。

児童虐待やいじめ問題等に取組む中で見えてきたものは“孤立”というキーワードです。地域からの“家庭の孤立”、家庭での“子供の孤立”、社会での“大人の孤立”そのしわ寄せが子供たちに降りかかっているのではないか。以前は当たり前のように存在した人と人との絆、繋がりといったものがこの国から急速に失われつつあると思われてなりません。

未来を担う子供たちに素晴らしい国としてこの日本を引き継ぐために、一つ一つの課題に全力で取り組んで参ります。

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