海の職人~水先案内人~
こんにちは。只今7/27(木)の正午。名古屋は連日30℃を超える猛暑です。相当暑いですが、スカッとして良い感じです。一方で九州地方を中心に水害の被害が広がっています。地域住民の皆様には心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
《水先案内人?》
7/25(火)早朝より伊勢湾で“水先案内人”の方々のお仕事を視察してきました。今回の視察は、今年の通常国会において実施された海上物流基盤強化に関する海洋法等の改正の中で“水先案内人”を拡充するための法改正も含まれていたことを受け、伊藤が「飛行機ですら自動で飛ぶ時代に、湾内で船を先導するための人間を補充するのは時代に逆行するのではないか?」との質問をしたことに端を発したものです。
今回は5万トンの貨物船に乗船させていただきました。湾内には大小様々な船舶が航行しており、また水深も一様ではありません。加えて全ての船が統一規格ではないので、最新鋭のレーダーを備えたものもあれば、肉眼に頼って動く小さな船もいます。よって、その湾内の事情を熟知した“水先案内人”の方々の技によって最終的には安全を担保しているのです。簡単に自動化などと考えた自分が浅はかであったことは、乗船をしてすぐに理解しました。特に全長300mにもおよぶ大型船舶を桟橋に寄せるときの技量はすばらしいものがあり、まさに“海の職人”と呼ぶに相応しいものでした。
《海の重要性》
日本は島国であり、海を通じて他国と交流をしています。輸出入されている貨物の実に99%以上が船によって運ばれているということを皆さんご存知でしたでしょうか?海洋物流の活性化は日本の物流、ひいては産業の発展にとって非常に重要な要素なのです。
その一端を担う“水先案内人”。もちろん今後も船の自動化は進化を続け、いつかこの仕事も機械にとって代わる日が来るかもしれません。しかし、どこまでいってもその機械を使うのは人間です。人間の技が低下し、機械がブラックボックスと化したとき“安全”が損なわれる気がするのは私だけでしょうか。どこまでも真ん中に人間がいる。そんな制度設計が何事においても重要であると考えます。
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