2/13(水)予算委員会にて – 伊藤わたる

2/13(水)予算委員会にて

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/ カテゴリー:ブログ / 作成者:伊藤わたる

おはようございます。

昨日は、
①豚コレラ対策
②ものづくり等補助金の改善提案
③児童虐待防止
の3点について質問。

いずれも重要な課題であり、特に「安江のぶお」さん(参議院愛知選挙区予定候補)が聞き取ってくれた現場の声などを、政策に反映することに主眼を置きました。

課題克服のヒントは常に現場にあることを肝に命じ、取り組みを進めて参ります!

 

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉です。
 早速質問に入らせていただきます。
 まず初めに、地元愛知でも発生をしております豚コレラについて、吉川農水大臣に御質問をいたします。
 この豚コレラ、本予算委員会でも累次にわたって取り上げられておりますけれども、農水省が六日、愛知県の豊田市の養豚場で飼育をされている豚に豚コレラを確認したと発表いたしております。この養豚場から子豚が出荷をされた大阪、滋賀、そして愛知の田原市、岐阜、長野、この五県でも感染を確認いたしました。
 これは御存じのとおり、昨年九月、国内では二十六年ぶりに、野田委員長のお地元でもある岐阜県で発生が確認をされて以降、その抑え込みに取り組んできたわけですけれども、残念ながら、現在広がってしまっている。これまでの殺処分は、累計で約二万七千頭。豚を一生懸命育ててきた農家の皆さんのことを考えると、本当に言葉がございません。
 農水省は、この感染経路等を調べていただいている中で、二月八日金曜日には、岐阜から豊田に感染をしたと思われていたんですけれども、この豊田と岐阜県本巣の養豚場で確認をされたウイルス、遺伝子が一部異なっているということが明らかになりまして、現時点では感染経路の特定が非常に難しいという報道を確認しております。
 また、昨日農水省が発表されました内容によりますと、この豚コレラが発生をした愛知県豊田市の養豚農場における防疫措置が十二日火曜日の八時三十分で完了した、あわせて、疫学関連農場である愛知、岐阜、長野、滋賀においても防疫措置が完了し、大阪府については引き続き実施中、こういう報告を農水省から受けております。
 そこで、吉川大臣に改めてお伺いをさせていただきますけれども、この感染拡大防止対策の徹底、発生農家等への早期支援、風評被害の防止など六項目にわたって、私ども公明党も大臣に申入れをさせていただいております。現場の皆さんも、さまざまな御不安を抱えながら、今、一生懸命前を向いて頑張っていただいていることと推察をいたします。
 地元も含みますこの地盤から発生した、私も農水大臣に、国が主導をして、重ねて万全の体制で対策を講じていただきたいと心からお願いを申し上げますけれども、大臣の答弁を求めます。

吉川国務大臣 二月の八日でありましたけれども、伊藤委員もおいでをいただき、御党から、感染拡大防止対策の徹底、さらには発生農家等への早期支援及び風評被害対策など、六項目につきまして御要請をいただきました。対策に対しまして御支援をいただいたことに感謝を申し上げたいと存じます。
 今般の豚コレラ発生防止のための措置を強化する必要がありますことから、発生農場に関連する農場の周辺及び交差汚染の可能性がある農場につきましては、監視を強化するとともに、岐阜県、愛知県からの要望に応えまして、野生イノシシの捕獲活動等を支援するための事業費等を増強しているところでございます。
 一方、感染経路の究明につきましては、国の拡大豚コレラ疫学調査チームによりまして、あらゆる可能性を想定いたしておりまして、検証を急いでいるところでありまして、これによって感染原因の早期究明を図っているところでもございます。
 発生農家等への支援についてでありますけれども、豚コレラ発生農家に対しましては、家畜伝染病予防法に基づきまして、殺処分された家畜の評価額の全額が手当金として交付をされることになっております。また、移動制限をかけられた農場に対しましては、出荷制限による減収分を補填することといたしております。
 さらに、経営再開に向けてでありますけれども、家畜疾病経営維持資金、農林漁業セーフティネット資金の活用も可能であります。さらには、家畜防疫互助基金の加入者が新たに豚を導入する場合でありますけれども、経営を再開する場合には、経営支援互助金も交付を受けることが可能でございます。
 風評被害についても言及がございました。
 まず、屠畜場に出荷される豚につきましては、屠畜場で屠畜検査員によります臨床検査、解体検査等が行われ、異状がなく検査に合格した豚のみが市場に出回ることとされております。
 この豚コレラでありますけれども、人に感染することはございません。仮に豚コレラにかかった豚の肉や豚由来の製品を食べたとしても、人体に影響はございません。
 このことを理解していただくために、農林水産省におきましては、このような情報をホームページ等を通じて国民の皆様に発信いたしますとともに、生産、流通、小売団体を対象に、正しい知識の普及等について通知をいたしております。それぞれの地域の農政局におきましても不適切な表示に関する調査を実施しておりまして、万一不適切な表示が見られた場合は、表示の自粛ですとか改善を求めることといたしております。
 引き続き、各府省、都道府県、関係機関と連携いたしまして、迅速な防疫対策を実施いたしますとともに、この豚コレラ対策に万全を期してまいりたいと存じます。

伊藤(渉)委員 大臣、ぜひとも、自治体も、また現場の養豚場の皆さんも必死で取組を進めている渦中であります。国の主導でぜひ、抑え込みと、これ以上被害が広がらないように、また、アジアではいわゆるアフリカ豚コレラという違う家畜伝染病がはやっており、この侵入も大変危惧をされております。そういったものの侵入の防止、これも徹底をしていただきたいと改めてお願いをしていきたいと思います。
 続きましては、物づくり、中小企業支援の中でも物づくりの支援ということで御質問をさせていただきます。
 愛知県は、これは先日、根本委員も言われておりましたけれども、農業産出額も全国七位ですけれども、製造品出荷額は全国一位。そういう意味では、物づくりの集積地でございます。こうした活力は、文字どおり中小企業そして小規模事業者によって支えられておりまして、この年末年始も御挨拶回りをする中で、さまざまな声をお伺いしてまいりました。その声を通して、中小企業支援を拡充していくために取りまとめ、一月二十八日には経済産業省に申入れもさせていただきました。
 こうした取組は、マクロで見れば生産性の向上、また、この委員会でも何度も議論になっている名目賃金の上昇、そして、それをもって実質賃金も向上させていく、こういう取組にもつながってまいりますので、ぜひとも、三点ほど御提案を含めて御質問させていただきますので、世耕大臣にはできる限り前向きな取組をお願いしたいと思います。
 まず一つ目は、既に成立をした本年度の二次補正予算に計上されておりますものづくり・商業・サービス補助金の執行に当たってですけれども、やはりよく現場で聞くのは、どうしても現場で実施ができる時間が短い。たしか年内ぐらいには何か終えて報告なりをしなきゃいけないので、この時間をとにかくとってくれ、こういう声がございますので、これは一度、大臣、答弁されていたように記憶をしておりますけれども、一つは、年度内採択、早くスタートできる枠を設けるなどして、十分な実施期間を確保してほしいということ。
 もう一つは、補助率のアップの要件となっている先端設備等導入計画の認定、こういうのがありますけれども、これも、この二次補正予算が成立をする前の、期限の前に既にこの計画を取得されている方々というのがお見えになって、そういう方々たちにも柔軟な運用をぜひともお願いしたい。
 これは細かい話ですけれども、現場の声でございますので、ぜひとも前向きな答弁をよろしくお願いします。

世耕国務大臣 このものづくり補助金は二通り要望が出ていまして、一つは、できる限り公募期間を長くしてほしいという要望、もう一つは、やはりできるだけ早く始めたい。公募期間を長くしてしまうと、当然審査が後の方になりますから実施期間が短くなるという、ちょっとジレンマがあったんですけれども、こういうことで対応させていただいております。
 まず一つ、公募期間は二カ月程度しっかり設けるんですけれども、中でも、早く始めたい人向けにファストトラックのようなものをつくって、一旦途中で仮の締切りをやって、早いスタートを希望する方々にはそこで審査をやって、早ければ三月中にも事業を開始するようにできるようにして、その分、事業実施期間を長くとるというような対応をさせていただいております。
 また、補助率のかさ上げの部分でありますけれども、これも、なるべく多くの設備投資を応援したいと我々は思っていますので、既に認定を受けた事業者であっても、ゼロから計画をつくり直すわけではなくて、例えば、ちょっと新規の投資を追加するような、計画変更を行っていただくことで補助率の引上げの対象にしていくという、前向きな取組をしたいと思っております。

伊藤(渉)委員 大変ありがとうございます。現場の声が大臣に届いたことで、現場の中小企業また小規模事業者の皆さんもこれで頑張りがいがある、こう思いますので、ありがとうございます。
 続いては、この補助金は本当に現場でいろいろな形で活用していただいておりまして、平成三十一年度当初予算から、初めて当初予算化がされたと思います。
 それについて、今は、単なる設備の設置から、IoTあるいはAI、こうした活用を含めて、個々の事業者の高付加価値化、生産性向上仕様に合わせた、調査、設備の設計、製作、据付け、調整、こういうオーダーメードのニーズが拡大をしてきています。
 そうすると、要するに、単年度で、今申し上げたような、調査から始まって製造して据え付けて調整まで、これが非常に難しくなってきている。せっかく当初予算化をしていただきましたので、この補助金を、要は、利用する企業側が複数年を視野に入れて利用できるような制度設計をぜひとも次は目指していただきたいと思いますけれども、大臣、御答弁をお願いします。

世耕国務大臣 なるべく事業期間を長くやりたい。特に、今回、かなり高度な調整が必要な事業も入ってきますので、そういう意味では、できる限り長い事業期間を確保することが重要だと思います。
 まずは、今御審議いただいているこの三十一年度予算においては、公募から決定までの時間をできる限り短縮をして、その分長くやっていただけるようにしたいというふうに思いますし、三十二年度以降の支援措置については、まず三十一年度の状況もよく見た上で、複数年の事業化も含めて、どういう支援措置が最適であるか検討してまいりたいというふうに思います。

伊藤(渉)委員 麻生大臣、お聞きいただいていたかと思いますけれども、これは大臣の最終的に御了解がないとなかなかできないことですので、我々もしっかり勉強しますので、御協力よろしくお願いします。
 もう一つは、このものづくり補助金、今回本予算化をする中で、複数企業間でのデータ連携、これはよく言われる、中小企業もまざって、コネクテッド・インダストリーズ、こういうことが最近よく言われておりまして、このことにも非常にいわば利用価値のある補助金なわけであります。
 このコネクテッド・インダストリーズということになると、例えば、中小企業、小規模事業者が持っている金型の図面、3Dのデータ、もちろんそこにあるノウハウ、この技術情報の秘密保持というのが非常に大事になってくるわけです。
 秘密保持契約をして連携企業体以外への流出を防止したり、知的財産ということを明確にして保護しなきゃいけない。だけれども、中小企業や小規模事業者の方は、そもそも秘密保持契約をどうやって結んだらいいのかわからなかったり、そもそも自分が持っている技術のどこが知的財産なのかわからなかったりするんですね。
 だから、そこを、事前相談体制をしっかりしたり、あるいは秘密保持契約のひな形などもぜひ用意してもらって、また、どういうものが知的財産になり得るんだ、そういうことを中小企業や小規模事業者の皆さんに気づかせてあげる、そして、きちんと契約をさせてあげて、こういったものが流出をしたり、またあるいは下請関係を悪用して技術情報提供を強要されたり、残念ながら海外に不正に流出したり、こういうことにつながらないように、適正な制度運用と中小企業、小規模事業者へのサポート、ぜひともこれをよろしくお願いしたいと思います。

世耕国務大臣 これからは中小企業も、何でもかんでもばらばらに競争するのではなくて、やはり協調領域というものを持って、特にコネクテッド・インダストリーズの考え方で、データを共有して、なるべく一緒にやるところはやりながら、最先端のところだけ競争していくという考え方が重要だと思っております。
 ただ、そのためには、やはり秘密の流出を防ぐということが大変重要になってくるわけでありますので、専門家による相談体制の整備ですとか営業秘密の管理方法に関する普及啓発等を重層的に行っています。
 どういうことをやっているかといいますと、まず一つは、平成二十七年に不正競争防止法を抜本改正いたしまして、海外での使用を目的とする不正な営業秘密流出を重罰化するというような措置をとらせていただいています。
 また、第二に、御指摘の相談体制の整備ということで、INPIT、これは正式には独立行政法人工業所有権情報・研修館でありますが、ここで、東京には営業秘密・知財戦略相談窓口、大阪には関西知財戦略支援窓口、また、四十七都道府県には知財総合支援窓口を設置して、中小企業からのいろいろな相談に応じる体制を組ませていただいています。
 また、警察や全国の都道府県警とも連携をして、実務者向けの説明会を行ったり、営業秘密の管理に関するわかりやすいハンドブックですとか手引の作成、配布も行っています。
 そして、特に中小企業がよく出入りをする四十七都道府県のよろず支援拠点でも、知財とか営業秘密に関しての相談があった場合は、国がしっかりと関与している適切な専門家ですとか相談窓口を紹介するようにというような指導も行っているところであります。
 こういう多重的な取組で、中小企業の営業秘密、知財保護への取組をしっかり後押ししてまいりたいと思います。

伊藤(渉)委員 世耕大臣、ありがとうございました。
 いずれも極めて現場のことをよく理解していただいて、前向きな答弁をいただきました。また、この予算委員会でも質問が出ているとおり、これだけ国としても頑張っていますが、まだまだ現場への周知、これも課題があると思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 残り時間わずかですが、児童虐待のことを質問させていただきたいと思います。
 これも何度もこの委員会で取り上げられておりますけれども、栗原心愛さん、十歳、自宅で亡くなり、両親が傷害容疑で逮捕。報道によれば、母親が、父親の留守中には無料通信アプリのLINEで心愛さんの動向を報告し、食事を与えないこともあった。考えられないことであり、私が思うのは、母親も父親のDV等による恐怖に支配されていた可能性も十分考えられる、こう思います。
 報道を見るたびに胸が締めつけられる思いであります。この場をおかりして、心から心愛さんの御冥福をお祈りを申し上げます。
 時間もございませんので、少し資料を配らせていただいておりまして、早速、総理もいち早く関係閣僚会議を開いていただいて、手を打っていただいておりますが、資料、三枚ございます。
 一枚目は、これまで発生している児童虐待の相談件数、平成二十九年の速報値では既に十三万件を超えております。一方、二枚めくっていただくと、児童相談所の児童福祉司の配置、これがございまして、早速、総理にも、人員増、来年度たしか千名というふうに言っていただきましたけれども、こちらも着実に伸びているのは事実ですけれども、この両者を比較すると、相談件数は二〇一二年からの五年間で倍増しています。そして、対応する児童福祉司は、この同じ五年間で二割増、一生懸命ふやしてはいるんですけれども、件数の伸び方に追いついておりません。
 二枚目のページを見ていただくと、これは、本当に現場、私は、多くの心ある皆さんが必死で頑張っていると思いますけれども、ごらんのとおり、虐待によって亡くなる児童の数は減ってはおりません。ふえたり減ったりを繰り返しているというのが実情であります。
 こうしたのを、児童虐待防止法第四条五項に基づいて、死亡事例の背景、要因等分析、これをもう十四次にわたってやっております。この中でこういう提言が出てくるんです、十四次報告の中で。関係機関の連携及び適切な引継ぎによる切れ目のない支援、あるいは児童相談所及び市町村職員による丁寧なリスクアセスメントの実施と評価、いっぱい出てきます。つまり、この提言内容が実施できれば防げたのではないかと思わざるを得ないわけであります。
 これは根本大臣にお伺いしますが、現時点での認識、そして現状の取組の評価、まず率直にお伺いをしたいと思います。

根本国務大臣 児童虐待防止対策については、政府が一丸となって取り組むため、昨年七月に緊急総合対策を取りまとめました。
 対策では、関係機関の連携強化、転居した場合の自治体間の情報共有の徹底、子供の安全確保を最優先とした適切な一時保護や施設入所等の措置の実施、解除などを盛り込み、周知徹底を図ってまいりました。にもかかわらず今回のような事案が繰り返されたこと、まことに残念であり、厚生労働省としても事態を深刻に受けとめております。
 このため、政府として、今月八日に関係閣僚会議を開催し、緊急総合対策のさらなる徹底、強化として、児童相談所や市町村が支援を行っている家庭が転居した際の引継ぎを徹底すること、保護者が虐待を認めない場合や、家庭訪問や子供と会うことを拒む場合は、リスクが高いものと認識して、ちゅうちょなく一時保護、立入調査を行うなど的確な対応をとることなどの緊急点検を実施するとともに、子供の安全を第一に、関係機関の連携に関する新たなルールの設定などの対策を取りまとめました。
 さらに、議員のお話にもありましたが、職員の資質の向上策も含めた児童相談所の体制強化、これを図るための法改正案を提出する予定であります。児童相談所の体制強化、資質向上に関する主な改正項目としては、児童相談所における弁護士等の配置、児童相談所の業務に対する評価の実施、児童福祉司等の任用要件の見直し、児童心理司の配置基準の法定化等の法改正案を提出する予定であります。
 このような痛ましい虐待事件が繰り返されないよう、万全を尽くしてまいります。

伊藤(渉)委員 時間が来たので終わりますけれども、この問題は、文科省、柴山大臣におかれましては、学校側の体制整備も重要な課題だと思いますのでお願いをしておきますのと、また、ぜひ、全体のリーダーである総理には現場の声をよく聞いていただいて、私は実際に携わっている職員の方とも話してきましたけれども、ナイフを突きつけられたこともある、両親から。それぐらい緊迫した状況の中で現場は闘っておりますので、現場に手の届く、そんな支援をお願いして、私の質問を終わります。

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