TPPについて、私はこう考えます
こんにちは「いとう渉」です。只今10/30(日)午前10時、ブログをしたためています。
ここのところ、環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加、是か非か?という議論が沸騰しています。
私は、諸条件がはっきりしないまま交渉参加を表明するのは拙速すぎると考えています。ただし、外交交渉上、特に対米関係で別のファクターが存在するなら話は別です。
これまで、巷間言われていることは以下のとおり。
1.TPPとは、太平洋を取り巻く米国、ペルー、チリ、豪州、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、ベトナム、ブルネイの9か国が参加し、関税を原則ゼロにして貿易を自由化するルール作りの交渉。
2.交渉されるのは、金融、食品検疫、遺伝子組み換えなど食品などの安全規格、知的財産など21分野。
3.GDPで見ると7割がアメリカ、日本は2割、残りがほか7カ国。
4.内閣府は25日、TPPに日本が参加した場合には、GDPが0.54%(金額ベースで2.7兆円)押し上げられると試算。
5.この2・7兆円は10年間の累積数字(らしい…。正確な諸条件が明らかにされていませんので、ネット上の情報によっています。)。1年当たり2,700億円。当然のことながら、一気に関税がゼロになるわけではないので時間的な一定のスパンが必要になります。
6.農家などが壊滅的な打撃を受けるということで反対。
7.工業製品の輸出増が期待できるということでメーカー等は賛成、と言われていますが、直接あるメーカーに伺ったところ「今は、各国の現地で生産しているので、関税の影響はあまり受けていません」とのこと。そうすると、関税が低くなれば、グローバル企業にとっては様々な部品・製品のやり取りがし易くなるので、メリットはあると思いますが、日本国経済へのプラス要因は限定的と推察できます。
以上、列挙してみると農業への打撃の方が気になってきます。一方、農業のあり方も今のままで良い、とも言えません。これはこれで改善の余地は多分にあるでしょう。また、だからこそ思いきって交渉に参加して、外交上有利な環境を作るとともに国内の改革を推し進める、という考え方もありです。
いずれにせよ、11/12-13とハワイで開催されるAPEC首脳会議で、諸条件がはっきりしないまま交渉参加を表明するのは拙速すぎる、との結論に至ります。ただ、マスコミ諸氏と話していますと「与党・政府は交渉参加を表明する」との見方が依然強いのも事実です。
大切なのは、国民の安全と安心の確保。どこまでも発想の中心軸をぶらさずに議論を重ねます。
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